キャッシュレス決済雑感

投稿者: | 2019年1月19日(土)

昨年末に10日間で終わった某社の20%還元祭りには参加できませんでしたが,私も昨今流行(?)の「バーコード決済」とやらをぼちぼちと使い始めています。
で,率直な感想としては「面倒」の一言に尽きます(笑)。
その理由は私が指摘せずとも自明なので省略しますが,このように手間がかかるとなれば,何か劇的なメリットがない限りは素直にICOCAかQuick Payのカードで払うほうが,はるかに楽です。
その点においては,ポイント払いが併用できるR社や,利用できる店舗が少ないもののいろいろな割引クーポンを送ってもらえるO社であれば,劇的とまでは言えないものの,利用者側にはメリットがそれなりにあるのでまあ使ってもいいかな,という印象です。いずれにしろポイントと登録口座/カードとの併用払いができず,もう20%還元もない上記某社は論外です。L社は「プリペイド」で事前に「チャージ」をする必要があり,じゃあICOCAでいいか,と言うことで今のところ利用する予定はありません。

で,実は個人的にはプリペイドカードと言うのがあまり好きではないのです。
あまり認識されていないと思われますが,「プリペイドカード」に「チャージ」をする,という「契約」はカード会社に金を貸すことと同値であって,それは,

  • 借方(カード会社)は貸方(利用者)に対して利息を払わない。
    →利用者は無利子で金を貸しているのと同じ。
  • 借方は借方の都合だけで債務(チャージ分)を放棄でき,それに対し貸方は異議申し立てが出来ない。
    →カード会社は自社の都合でチャージ分を無効に出来る。
  • 貸方は任意のタイミングで債務の返済(商品などの購入)を要求できるが,貸方は適当な理由でそれを拒否することが出来る。
    →「システムトラブルで今日は利用できません」と言われると,それに対し貸方は異議申し立てが出来ない。

などという,かなりいびつな内容になっています。これは利用規約にそれぞれ明記してあるのですが,あんなものは誰も読まないので(笑),おそらくよく理解されていないのではないでしょうか。
実際にはかつて存在した鉄道の磁気カードのように,期間を決めて無手数料で払い戻しに応じる,ということになるとは思いますが,それでも「期間限定」ですから本質的なところは変わらないでしょう。これでは怖くて高額のチャージは出来ません。
さらに気に入らないのは「チャージ金額を指定される」ということでしょうか。
JRの切符の自販機では500円分が出来ますが,それ以外では1000円単位でないと受け付けてもらえません。これでは溜まった小銭をICカードに入れておこう,と思っても出来ないので,財布の中の小銭はいくら経っても減らず,何のためのICカードなのか多少理解に苦しむところです。
海外・・と言っても台湾にしか行かないので(笑)彼の地の事情に限定ですが,現地にはMRTの駅に「硬貨専用の自動加値機」というのがあって,悠悠卡などに1圓(元)単位からチャージが出来て非常に便利なのですが,日本ではなぜかそういう発想にはならないようです。

まあここで私が文句をぶつぶつ言ったところで,いろんな状況がすぐに私の望む方向に変わるはずもないので,面倒くさいなあと独り言を言いつつ,利用することになるのだと思います。


【追記:2019/02/11】大阪メトロの改札内にある乗越精算機では10円以上10円単位でチャージできるようですが,設置場所と使用対象者が限定されてる(地下鉄の乗客でないと利用できない)ので,あまり状況は変わらないと思います。