昨今の状況で洗面所などの「ハンドドライヤー」1)「ジェットタオル」というのは三菱電機の登録商標,だそうですが軒並み停止となっています。
停止の理由が事実ならば,その機器は今までインフルエンザや麻しんのウイルス,あるいはノロウイルスなど各種のウイルスを撒き散らしていたことになり,何でそれが今まで問題視されていなかったのか,が腑に落ちません。
で,どうやら問題は,機器自体ではなく利用者にあるようです。
つまり利用者がきちんと手洗いをすれば,手にはそれらのウイルスは残らないわけですから,いくら強風で水滴を飛ばそうとしても,空気中にウイルスを撒き散らす,ということは有り得ません。
しかしながら,トイレで「定点観測」すればよくわかりますが,昨今の状況下でさえ,手を濡らすだけ,のようにする人をかなりの頻度で見かけますので,そのような状態であの機器に手を突っ込むと,空気中に色んなものが巻き散らかされて然るべき,です。
さらにそんな人が機器のあちこちをベタベタと触ってる可能性もあり,うっかりそんなところに触れてしまうことも考えられます。となると,これはもう機器の問題ではありません。
国立感染症研究所の新型インフルエンザ対策行動計画にジェットタオルは使用禁止,という項目があるのが話題になってるようですが,あの計画書では,多くの場面で自分が触れたところをアルコール消毒を行うこと,という記述が目に付きますので,不特定多数が触れている可能性があるモノには触れない,という前提で書かれているものではないか,と思われます2)実際に禁止の理由については書かれていない。
なお,これが理由で感染が拡散したという報告はない,という話です。
いずれにしろ,昨今の状況においては,不特定多数が利用する場所では利用を止めておく,というのが,それなりに合理的な判断なのでしょう。
ただし,利用停止が合理的判断であるならば,毎年冬にはインフルエンザがそれなりの規模で「流行」しますので,今後,冬の間は稼働できないはずです。
今の状況が終息したあと,各施設はどういう対応をするのでしょうか。