オンデマンドバス

投稿者: | 2021年12月27日(月)

先日,社会実験として実施されている「オンデマンドバス」を利用する機会がありました。
https://maas.osakametro.co.jp/odb/
詳細はこの動画でも見ていただけるとわかると思います。

かつての「ゾーンバス」1)知らないうちに廃止。「バスとバスの乗り継ぎ」の割引はもともとこの「ゾーンバス」のシステムだったもそうでしたが,この種の「新規事業」はなぜか平野区と生野区が対象になります。生野区では「いまざとライナー」というBRTの社会実験もやってます。
予約はスマートフォンのアプリから,乗車場所と降車場所を指定して・・と,タクシーの配車アプリと同じです。
バスは「流し」で走ってるわけではないと思いますが,20分後から30分後の時刻を指定されてバスを待つことになります。が,今回の場合,往復とも指定時間の5分以上も前にバスが来ましたので,ちょっと時間に余裕を持たせて乗車場所に向かうのが良いのかも知れません。
上記の動画のように本来は「乗合」なので,途中で乗客を乗せることがあるはずですが,今回は往復とも客は私ひとりで,貸切の大型タクシー状態でした。

お題目としては,「交通弱者」に対して移動手段を提供する,ということになってますが,その割にはいろいろ使いづらいシステムです。具体的には

  • スマートフォンのアプリでないと予約が面倒(電話でも可能らしい)
  • 敬老優待証が利用できない
  • 地下鉄などの乗継割引が対象外
  • 交通系ICカード(PiTaPa含む)が使えない2)運賃は予約時にクレジットカードで支払いか,乗車時に現金のみ

となっていて,大雑把に言えば「交通弱者」の大半は敬老優待証を持っていて,かつスマートフォンを使えない/使わない人が多いでしょうから,わざわざ面倒な手順を踏んで,高額な運賃を払うか?という疑問もあります。そのあたりが追々改善されるのかどうかは,今後の利用状況に依るのでしょうか。

References
1 知らないうちに廃止。「バスとバスの乗り継ぎ」の割引はもともとこの「ゾーンバス」のシステムだった
2 運賃は予約時にクレジットカードで支払いか,乗車時に現金のみ