Orange Piは中国のShenzhen Xunlong Software社 が製造販売するシングルボードコンピューターです。Raspberry Piの互換機,と言うことですがハードウェアとしては別物です。40ピンのRPIコネクタはRaspberry Piと互換性がある,とされています。
MMDVMモデムのコントロールソフトウェアである,Pi-StarはこのOrange Piに対応したバイナリがありますので,それで動かしてみました。
購入したのはOrange Pi Zero 512MB です。AliexpressにあるShenzhen Xunlong Softwareの直営店から送料込で1700円ぐらいでした。
なお,この機種には内蔵の無線LANがあり,写真のとおりアンテナも付いていますが,技適マークが見当たらず,日本の総務省の認証などは取っていないものと思われますので,まず以下のURLに記載の方法で内蔵の無線LANを無効にしておきます。アンテナのケーブルは基板上のコネクタ(?)に挿してあるだけなので,引っ張れば抜けます。
Orange Pi zero 起動テスト | blog.bluedeer.net
http://blog.bluedeer.net/archives/142
(追記:2018/08/13)
私の環境では,以下の操作で無効化出来ました。Pi-Starの場合,書き込み先のディレクトリの名称が少し異なるようです。
$ sudo echo “blacklist xradio_wlan” >> /etc/modprobe.d/raspi-blacklist.conf
(追記終わり)
JumboSpotと接続するGPIOのピンヘッダは付いていませんので13×2ピンのものを別途用意して,取り付けておきます。ピンの番号はLANポートを右側に置いた向きで,左下が1番になります。
Pi-Starのサイトから Pi-Star_OrangePi_Zero・・・で始まるファイルをダウンロードして,SDカードに書き込み,JumboSpotを取り付けて,LANケーブルをルーターに繋いで起動させ,同じネットワーク上のPCでpi-star.localにアクセスすると,あっさりと認識しました。
macOSの場合,ターミナルからddコマンドでSDカードに書き込むことも出来ますが,Etcher というアプリケーションを利用したほうが楽です。
この有線LANを繋いだ状態で,USBポートにWi-Fiのアダプタ1)今回はBuffaloのWLI-UC-GNMEを使用しました。メーカーサイトではWindowのみ対応とありますが,問題なく利用できますを挿すと認識するので,pi-star.localのConfigurationで,SSIDとパスワードを設定して,いったんシャットダウンし,LANケーブルを外して再起動2)電源スイッチがないので,5Vを供給しているケーブルを抜き差しするして,再びpi-star.localでアクセスできれば無線LANでの接続成功,となります。一応,SSH Accessでwlan0のMACアドレスを確認しておくと良いでしょうか。
で,ここまで書いておいて何ですが,現在,国内では技適取得済みのRaspberry Pi Zero Wが2000円程度で入手できるので,各種リフレクタにアクセスする手段としては,上記の構成では費用の面ではメリットはありませんし,それ以外でも特に優位な点はないでしょう。
逆にOrange Piは発熱が大きいというデメリットがありますので,素直にRaspberry Pi Zero Wを選んだほうが良いと思われます。