先月,受診した会社の定期検診の結果が返ってきました。
いつものごとく指摘事項が多いのですが,その中で,
「心電図:異常Q波」
という今まで,聞いたことのない文言の指摘事項を受けました。当然「要:専門医師による精密検査」です。
この単語が意味するところは,適当に検索すれば出てきますので省略します。
ちょっと話は変わりますが,病気などに関しては用語の意味を調べるのにはGoogle先生も役に立ちますが,治療法や対応法に関して「医師の診察を受けろ」以上の有用な情報はありませんし,そもそもこれ以外の「情報」でそれなりに有用だと思われるのは「減量しろ」ぐらいなので,調べるだけムダです。
と言うことで,実は今年も便潜血検査が陽性となっていたこともあり,この結果を持って昨年,内視鏡検査を受けた近所の診療所を再訪しました。ちなみにこの診療所が標榜してるのは「内科・外科・胃腸科・肛門科」で,これを見る限り循環器に関しては「専門」ではないと思われます。
診察室に呼ばれて,問診で「今年はこんなことも言われました」とか言うと
「あー,これは多分何もないと思うけど,とりあえず心電図を取って終わらせましょう」
の一言で,別室で心電計で再測定。結果は不整脈すらもない正常値でした。つまり「偽陽性」だった,ということになります。
何でこんなことが起こるのかといえば,定期検診では,測定時に何らかの原因で変なデーターを取ってしまった場合,病気に起因するものか測定に起因するものかが判断できないので,とりあえず「陽性」と診断して要精密検査にする,という「方針」があるそうで,今回はそのケースだったという可能性が高いとのこと。以前,大きなニュースになった「がん検診での見逃し」のこともあるので,この方針が相当徹底されてるようです。
つまり「疑わしきは罰する」のような話で,それはそれでわからないわけではないですが,ならば事前にその旨をきちんと説明すべきでしょう。よくわからない用語で,重篤な疾病の「診断結果」を突きつけられた方の身にもなって考えて欲しいところです。
と言うことで,この件はこれで終わりなのですが,それとは別に今年も内視鏡検査を受けることになりました。ついでだから,ということで大腸だけではなく,胃の内視鏡検査も同時に受診する予定です。今回は,胃のX線検査でも「要経過観察」の指摘が出てますので,このタイミングで受けておくと健保が適用される,とのことですが,それでも費用はそこそこかかります。
世間にはこの検診の指摘事項の多さを自慢した上で,精密検査などは行かない(行くのはみっともない)と豪語する御仁が意外と多く,こういう人物が後に高額な医療費の治療を受けることになって,健保財政を食い潰してるということになることを思えば,ここで健保適用となっても,健保財政健全化には貢献しているつもりです。
またネット上では定期検診で精密検査を指示されたら,大病院に行くべき,だとか,循環器内科とか消化器内科などの長い名前を標榜している診療科に行けなどと,わかったように書いてある記事が大量にありますが,◯◯内科というのは,通常の「内科」に含まれる診療科なので,普段通ってる,街中の診療所などに行けば,あとは適切に処置をしていただけます。昨今,レントゲンや心電図などは,街中のお医者さんでもやってくれますし,その結果を見て,何もなければそれで終わり,さらに詳しい検査が必要となれば紹介状を書いてもらえますので,わざわざ最初から知らない大きな病院を探して行く必要などはどこにもありません。実際に,前述のとおり,私が行ったところは,循環器が専門というわけではなさそうですが,何の問題もなく精密検査(と言っても,心電図を取り直しただけだが)を受けることが出来ており,もしこれで変な結果があれば,近くの総合病院を紹介してもらえることになっていました。昨今は「大病院への患者集中」を避けるために,このような「分業制」が確立されているのが普通です。
この話に限りませんが,私が書いている話を含めて,ネットの情報だけが信用に値するなどと思ってる人は,いろいろ考え直したほうがいいと思ってます。
心電図については1度,検査を受けている最中に,なんか少なくともひとつの電極が浮いているなぁと感じていたら,要精密検査となりました.
その結果についての当時の産業医のサジェスチョンがどうもしっくりこなかったんですが従うことにして循環器内科を受診しました.結果は問題なしで,以後どうもその産業医は信頼できなくなりました.
コメントありがとうございます。
今のところに移ってからは,会社の産業医と称する人物に会ったことがないです(笑)
たぶん来月あたりに「指摘事項について,精密検査および再検査を受けてください」という定型メールが来ると思いますが,おそらくそれだけです。
もちろんこちらから希望すれば面談に応じてくれるみたいですが,話すことは何もありません。